ただなんとなく生きてます

僕が天に召される日まで、ちまちま書いてみるよ。

奥さんに早く会えるといいね

こんばんわ。今日もなんとなく書きます。

 

社長の依頼で病院の打ち合わせに参加した。

 

難聴で聞き取れない事が多いから、

 

一緒に聞いて欲しいのだと言う。

 

僕もそんなに耳は良くないけど、まぁいっか。

 

 

陽気なおじちゃん。

 

助手席に乗せる。

 

自己紹介されたので名乗ろうとしたら

 

僕の挨拶をさえぎる。

 

『よろしくな!俺の耳だから、耳ちゃんな?』

 

僕は、ミミちゃんと呼ばれることになった。

 

 

奥さんが、大変な目にあったと言う。

 

でも命が助かってよかったよ。

 

おじちゃん、早く奥さんに会いたいんだってさ。

 

仲良しなんだろーね。

 

病院で代わりに話しを聞く。

 

なるほど…結構な難聴なんだな。

 

僕の父親も難聴なので苦労がわかる。

 

 

看護師さんが言った。

 

[奥さん、点滴辛そうでしたから、

 

皮下注にしてもいいですね。]

 

ほとんどの会話が聞き取れないでいたが、

 

おじちゃんは、そこだけ聞き取れた様で、

 

話に入って来た。

 

『孫がよくやってるよ!』

 

おお…医療関係者でしたか…

 

そのあと、わずかな沈黙が生まれ

 

1人の人が気がついた。

 

皮下注射ですよ?と。

 

おじちゃんは顔を赤らめて

 

ポケモンの話しをしてんのかと思った』と。

 

[結構、あるあるなんですよ!これー]

 

みんなと一緒に、僕も笑っていたが、

 

僕は父親も似ている事を連発してたのを思い出して

 

少し下を向いた。

 

 

僕の父親は、関係ないところで頷いたり、

 

ソフトボール全勝できたの?』の問いに

 

電車で来たの?と聞こえたらしく、

 

車で来たよ!と答えるなど、

 

周囲から少し煙たい感じになり、

 

法事の場などでは、完全に浮いていた。

 

 

ま、まぁ、退院が近いならいいね。

 

おじちゃんはウキウキ。

 

奥さんが戻ったら、料理を習いたいのだそうだ。

 

奥さんがいない間、孫の料理まで作っていたらしく

 

とても不評だったとか。

 

 

『ミミちゃん!今日は、ありがとうな?』

 

帰りの車で、補聴器の話で盛り上がった。

 

『病院で呼ばれてないのに返事してよぉ

 

いつも怒られるんだよ!がはは』

 

『片耳だけレンタルとか出来るんだぜ!』

 

父親にも試してあげたいな…そんな事を思った。