ただなんとなく生きてます

僕が天に召される日まで、ちまちま書いてみるよ。

無になれる…?

こんにちは。今日もただなんとなく書きます。

 

ゴミの集積場に、でかいゴミを捨てられたとか。

 

見ると、車の座席…い、いや、マッサージチェア

 

今日は、一般ゴミの日。これは…

 

僕は、そのゴミを2分ほど見つめ、台車に乗せた。

 

横にいた人は『あんた、それ使うのか?』と笑う。

 

いや、捨ててあげようと思って…

 

軽く会釈をして別れ、

 

そのデカブツを、事務所の縁側に運び込んだ。

 

 

なんでそんなアホな事がしたくなったかというと、

 

大きなゴミを持つ2人に出会った。

 

1人は、毎日ヒマだと言うおじちゃん。

 

孫にテレビをもらったんだとか。

 

そしてあまったのが、ブラウン管のテレビ。

 

その時捨てりゃ良いものを、

 

過去に自分が苦しいながらも買った物だった為、

 

それをなぜか手放せなかったという。

 

そして、それを1人、日々細かくして捨てている。

 

その時は、たはは…無駄な事を…って笑ったが、

 

その人は僕に言った。

 

『あなたもやってみるといい。無になれる』

 

…なんとなく手伝った。

 

力が入らないと言う箇所のネジを外してあげた。

 

おじちゃんは、かなり喜んだ。

 

『それが外れたから、そこから先が楽しみだ!!』

 

テレビの中なんて、普段見ないもんね。

 

無か…いいものだな…

 

 

もう1人は、大きな岩を削る人。

 

台風が崖の石を落とし、

 

会社の休憩所前に落ちてきたのだと言う。

 

それを、休憩時間や、退勤前の休息に

 

ちまちま削っている。

 

彼は言う。

 

『時々、給料日にこの岩を削る工具を買う。

 

それが時々、仕事でも使えたりして面白い』と。

 

もうこの岩は3年。さっきのテレビの人は5年。

 

ちまちまゴミを分解しているのだ。

 

 

幸い、工場勤務を転々とした僕には、

 

いくつかの工具がある。

 

きっと、いろいろ役に立つだろう。

 

もらったけど、使わない工具なんかもあるから

 

使い方まで学習できるはず。

 

 

…その前に、この椅子は何者だ??

 

僕はスマホで、椅子に残る型式を検索。

 

結果は、20万円もする椅子だった。

 

そんな椅子をバラバラのゴミにする。

 

少し、悪い事をしている様な感覚。

 

無になる…おじちゃんの顔が浮かんだ。

 

 

無になろうとしてるのに、

 

前の会社の同僚が遊びに来た。

 

僕の行為を笑う。

 

だが彼は、僕の良き理解者でもある。

 

『ゴミを増やしてあげる』と、

 

余計な事を言い始めた。

 

さっと帰ると、また現れ、

 

自分の家から電気毛布とベビーカーを持ってきた。

 

あはは。いいねぇ。ゴミ屋敷になるゼ。

 

今度から休憩時間は

 

こいつらを解体して過ごそうと思った。

 

電気毛布の中身なんか見た事ないし、

 

ベビーカーのパイプを繋ぐリベットなんてさ、

 

外そうと思った事さえないもんね。

 

いま、タバコ吸って休憩してると、

 

暗いことばかり思い出す。

 

きっと、無になる事が自分の癒しにもなるかな。