ただなんとなく生きてます

僕が天に召される日まで、ちまちま書いてみるよ。

悶絶カウンター

こんばんわ。今日もただなんとなく書きます。

 

面接を受けた会社で

 

『キミは高卒だから、うちでは無理かな…』と

 

採用はされたものの、出向扱いで

 

小さな製造業に就職したことがある。

 

そこですごい人格者と会って

 

僕はその人に心酔した。

 

この人のためなら頑張れる!!

 

そんな気持ちになったほどだったよ。

 

 

サービス残業当たり前。超過酷。

 

全部それは、僕を採用した会社の指示。

 

初め、出向して来た僕は憎まれたが、

 

『僕はもう、ここの人間ですから!』と

 

ベタベタに打ち解けた。

 

 

業績が悪くなると、すぐ解雇する。

 

『失業手当がすぐもらえるんだから

 

解雇は、いい方法だよ?』とは言うが

 

仲良くなってくると解雇される同僚を

 

何人見送った事か。

 

残る僕らに、クラクションを

 

『パッ!』っと鳴らして去っていく。

 

角を曲がる時に、4点滅。

 

悲しすぎるハザードだ。

 

 

親会社が応援に来ると言う。

 

生産性の低さを是正するのだ。

 

『ああ、お前もついに帰ってしまうか』

 

残るメンバーから言われた。

 

僕がここで残される理由は

 

サービス残業を狂った様にできるから。

 

それをしなくて済むように

 

『厳しい厳しい、怖い怖い人送るからね』

 

…ふざけやがって!!!

 

 

応援者が来た。

 

代わりに僕が心酔する人が、

 

親会社勤務になった。

 

 

応援者は、電話で生産数とかを、

 

調整しちゃう。

 

僕らには応じてくれなかっただろうに…

 

そして、すぐ怒鳴りつけてくる。

 

噂通りか…

 

『おぃ!そこ片付けろ!生産性落ちるだろうが!』

 

けっ!やってられんかよ!!

 

僕は、どかせと言われたパイプを

 

ただ下に転がした。

 

『これもどかせ!』

 

やたら重い鉄の棒…

 

僕は、そのパイプの中に

 

鉄の棒を入れた。

 

 

出向というだけあり、僕はこの人と

 

すぐに仲良くはなった。

 

だけど、心はこの会社にある。

 

 

だんだんと向上するはずが、

 

思うようにいかなくなってきた。

 

同然だ。あの人がやっててむりだったんだ。

 

応援者は、物に当たる。

 

壁を殴ったりね…

 

 

僕のところに来てもイライラしてる。

 

『ほっんとだりぃな!!俺に戻れってよ』

 

もっと凄い奴を送るという話でも出ているんだろう。

 

そのイライラを、僕の横のパイプにぶつけた。

 

あ…それを蹴るつも…り?

 

バキッ!!!

 

パイプは力尽きたが、中に鉄の棒がいる。

 

彼は、しゃがんだまま動かなくなった。

 

おかげで、僕の上司が戻ってきた。

 

みんなで言いました『おかえり!!』

 

不思議とうまくいくようになり

 

以来、親会社が倒産し、共倒れする日まで

 

順調にまわっていた。

 

 

先週、この会社の前を通ったら

 

もう違う会社になっていた。

 

僕は、あの頃使わなかった道…

 

解雇されて去る仲間が、

 

ラクションを鳴らして、ハザードを出す…

 

あの角を曲がってみた。