ただなんとなく生きてます

僕が天に召される日まで、ちまちま書いてみるよ。

ゲーム

こんばんわ。今日も何となく書きます。

 

昔、誕生日に友達がゲームを買ってくれた。

 

モンスターハンター

 

なんだこりゃ。お!?カプコンか。

 

魔界村が好きだったなぁ…

 

やってみると、楽しかった。

 

当時の僕は、ルームシェアをしていた。

 

そこでみんなでやったりしてたら、

 

また違った生き方してたかな…

 

 

『あたし、一人暮らししてるけど、

なんか、毎晩怖いョ。』

 

同じ職場の女性に声をかけられた。

 

仲がよかっただけだったが、

 

僕を好きだと言った。

 

その気持ちに応えてあげたくて、

 

僕は彼女を選びました。

 

ルームシェアを裏切るような結果を僕がした。

 

 

人生初の同棲。楽しかった。

 

喧嘩も多かったけど、それもまたいい。

 

職場が同じなのもまたよかった。

 

ある日、彼女が職場で怪我をする。

 

ひなたぼっこを兼ねて、会社の芝生に座り

 

フラスコで試薬を溶かしてたら、

 

横を通過したフォークリフトが積荷を落とし

 

足の指を4本骨折した。

 

とんだひなたぼっこだ。

 

復帰までに時間を要し、暇だと嘆く。

 

そこで思いついたのが、ゲームだった。

 

 

彼女は、アウトドアが大好きで、

 

僕とタイプが違う。

 

『ゲームなんかやだよぉ』

 

テトリスと、ぷよぷよしかやった事がないとか。

 

 

根気よく教えた。

 

大自然の中を走り回り、虫なんかも採る。

 

崖から石を掘ったり。まさに、アウトドアだわ。

 

また、よくできたゲームで、

 

武器が弱い。それで勝つ事を繰り返し

 

格闘ゲームの様に腕前が上がり、勝った敵を解剖し、

 

その素材が武器の強化になる。

 

2人でどハマりした。

 

初めは交代でやっていたものの、

 

しまいにゃ、テレビを増やし、隣同士でやった。

 

いろんな武器があるのだが、

 

僕らには、大剣だけでよかった。

 

後半になると、敵を倒すのに35分かかったりする。

 

そんな話を職場でしたら

 

『そのゲームは、ネットでやるんだよ』

 

…なんか、詳しい奴がいた。

 

彼女は、骨折している足で

 

パソコンを買いに行き、

 

WindowsXPとかいうのを買ってきた。

 

ネットにも繋がったという。

 

怪我をして塞ぎ込んでいたのが、

 

このゲームのおかげで元気になった。

 

 

いつもはテレビが、隣なだけ。

 

ネットに繋ぐと、互いのキャラの隣にいる。

 

うおおおお。すごく感動した。

 

同じ敵を、一緒に倒せるのだ。

 

ネットで強くなると、

 

ソロプレイで35分かかった敵も

 

紙細工の様に倒せる。

 

他の人たちも参加してくれたりして

 

あわててキーボードを買いに行った。

 

2人でローマ字打ちの練習をして、

 

外国人が入ってきた時は、電子辞書で会話した。

 

そのうち、ボイスチャットとかいうのが出て、

 

文字で話していた友達が、リアルの声になり

 

また違った感動を起こしたっけ。

 

…3.11の時は、急に友達が消えて、

 

そのまま戻る事はなかった。

 

東北と聞いていたので悲しかった。

 

 

他のネットゲームも楽しいと聞く。

 

そっちもやってたら、廃人と呼ばれた事だろう。

 

ネットの友達が教えてくれるから、

 

全部の武器が使えるようになった。

 

本当に楽しいゲームだったよ。

 

モンスターハンターは…

 

 

ある日、彼女が言った。

 

まだ死にたくないから、ワクチン打つよ!と。

 

僕は、非国民と呼ばれてもいいから打たなかった。

 

20歳の頃、浸透するやばい薬を触り

 

どえらい目にあった。

 

超健康体だったのに、

 

1円玉、ダンボールがさわれない。

 

バイクの給油キャップも、醤油のついた寿司も。

 

日光も、海水も…

 

そんな失敗を清算する為、自殺を試みようとして、

 

人に止められた経緯があった。

 

やっと、アレルギーがおさまってきたのに

 

変なものを身体に入れたくなかったんだ。

 

アレルギーの怖さを、もっと教えておけば…

 

 

彼女は肺をダメにして、横たわっている。

 

は、はあああぁ!!!!  う、うそだろ…

 

大型バイクを乗ったり、ナマズを捕まえたり、

 

野原を跳ね回る様な奴なのに!!!

 

僕がタバコを吸っても、自分は吸わなかった。

 

なのに、肺で死ぬかもしれないという。

 

うああああぁ。神様、どうか守って欲しい。

 

こんなさよならの仕方…いやだよ。

 

退院ができるかもという話になった。

 

でしょ?でしょ?なんだよ。驚かせるなよ…

 

車椅子を借りれば、散歩ができるという。

 

あわてて車椅子を借りた。

 

そ、そうだ!!これだ!!

 

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退院したら、一狩り行こうゼ?

 

車椅子の背に、このリュックを付けた。

 

散歩に連れてって、いい空気を吸わせたい!!

 

 

…だけど無情にも、借りた車椅子には

 

酸素を付けることができなかった。

 

無知は罪。肺をダメにしてるから、

 

酸素ボンベが必要。それを知らなかった。

 

よ、よし、そ、それなら、違う車椅子を…

 

再度手配して、また持っていこう!!!!

 

この、ネコのリュックに、

 

おべんととかいれてさぁ!!!

 

 

その夜に、彼女は亡くなった。

 

死に目に会えなかった僕は、

 

初めて彼女の前で泣きました。

 

 

モンスターハンター

 

楽しくも、悲しくもある。

 

いいゲームだったよ。

 

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