ただなんとなく生きてます

僕が天に召される日まで、ちまちま書いてみるよ。

ありがとうって

こんばんわ。今日もただなんとなく書きます。

 

プレステ2モンスターハンターを彼女としてた。

 

[仲間と遊んでいます]

 

そんな部屋の名前なのに人が入ってきた。

 

あわててキーボードを出して

 

ローマ字打ちをする。

 

僕は、今でもブラインドタッチができない。

 

人差し指でポチポチ…

 

入ってきた人は、外国人だった。

 

英語で僕に話しかける。

 

あわてて、そばにあった電子手帳で

 

会話を返す。

 

なんとなく伝わるもので

 

何クエストか手伝ってあげたんだ。

 

フレンド登録を依頼されて

 

友達になった。

 

他の友達は煙たがるんだよね。

 

外人なんかと遊ぶのだりーよ!!って。

 

彼女は、そんな僕に何も言わなかったが

 

記憶に残る出来事だったんだろう。

 

 

訳あって同棲を解消した。

 

彼女を違う市に送り、僕は数ヶ月、

 

そこで1人で暮らした。

 

『後で追いかけるからね!』

 

そうは言ったものの、帰宅して

 

ただいまを言う人がいないのは、なんか寂しい。

 

いつも電気の付いていた部屋は暗く、

 

僕が電気を付ける形になった。

 

 

転職し、同じ市に住所を変更したが、

 

あまりにも給料が下がったうえに、

 

業務も過酷なものになってしまい

 

彼女とこの市で暮らせたのは、

 

わずか1週間だったよ。

 

彼女の娘さんが近くにいたし、

 

僕の役目は、ほとんど終わったんだろう。

 

でも、ちょくちょく会いに行ってたんだ。

 

 

ある日、僕にプレゼントがあると言う。

 

なんだろう…

 

エクスワードとか言う電子手帳だった。

 

多くの辞書を搭載して、僕の好きな昆虫図鑑もある。

 

だけど…あの頃と違うのは、

 

もう電子手帳は使わないし、

 

スマホというものが登場していたんだ。

 

『えー!!いいよ。もう、スマホ使うし…』

 

なんでこんな事が言えてしまったんだろう。

 

だけど、発言とは別の意味があって、

 

少ないお金で、無理して僕になんか買うよりも、

 

自分で好きに使って欲しかったんだ。

 

離れすぎた僕らにはもう、それも互いに通じない。

 

悲しそうな顔をしていたのを今でも覚えている。

 

 

あの日のあの場面を覚えていてくれたからこそ

 

僕にこれを選んでくれた。

 

どうしてそれが、僕には理解出来なかったんだろう。

 

僕は、うわべだけの優しい人なんだろうね。

 

『ありがとう!!!うわぁ!!すげぇ!!

 

虫が見れる!こんな言葉も出るんだ!!』

 

そんなふうに、それを目の前で使ってあげたら

 

どんなに互いに喜ぶ時間を過ごせたか…

 

 

過酷な激務で、この時の僕は、

 

電子手帳に付いていた分厚い説明書を見るのも嫌。

 

そしてあんな言葉をかけたんだ。

 

 

彼女の遺品から、僕への感謝の日記と、

 

この電子手帳が出てきた。

 

もう遅すぎる言葉が普通に出た

 

ありがとうって