こんばんは。今日もただなんとなく書きます。
小さい頃に、兄が学校のプールで溺れた。
それを機に、夏休みに兄とプールに行き、
互いに25メートル泳げる様になった。
本腰を入れて泳ぎを覚えた訳ではないので
クロールと、背泳ぎと、平泳ぎだけ。
ターンは出来ないし、速度も遅い。
でも、それでいいやって事で夏のプールを辞めた。
実際、25メートル泳げるから何がよかった？と、
聞かれたら返答に困るかな。
いくらそのくらい泳げたとて、
川でも、海でも溺れた事があるよ。
川では、釣り針が大量に巻き付いて
浮き上がれなくなった。
転がしと呼ばれる釣り糸に絡まったんだ。
情けない話だが、海水パンツを脱いで助かった。
川に潜る事はもうないと思うけど、
水中で水草の様に生えるキラキラ光る釣り糸を見ると
ゾッとするんだ。
海では、怖いのばかりあって、
台風の後に波打ち際で遊んでいたら
強めの波を被り、体をくの字から、つの字にされた。
伊豆の海でボートで遊んでいた時、
青くて四角いゼリーを見つけ
内ももに乗ってけてみたら、足が痺れた。
ボートから海に降りてみたら、足が動かなくて
死ぬかと思ったよ。
サンダルを流してしまい、岩場から海に降りたら
そのまま溺れてしまい、もうダメだと諦めた。
目が覚めたら、海の家だった。
助けてくれた人にはお礼を言っていないが、
あのまま死んでいたはずだと思う。
歳上の人に誘われて、夜の海に潜った。
別にボンベとか背負う訳ではなく、
ただの遊びの延長。
本当の闇がそこにある。
空の方が明るいんだよ。
僕の目の前を、なんかが横切るから、
友達かと思って、ライトを照らしたら
僕を少し小さくしたくらいのサメで、
僕の周りを回っていた。生きた心地がしなかったよ。
昼間同じとこに潜って、
岩に空いた小さな穴を覗き込んだら
そこはちょっとした空洞になっていて、
うわ！！！！っていうくらいのサメが昼寝をしてた。
海は、人間の立ち入る領域ではないと、
心から実感したよ。
あとは、波のパワーだよね。
やたら強い波が急に来た。
どこかの地震のせいだと後で聞かされたんだけど、
同じ日に、別な海では死者が出た。
ほんと、とんでもない波で、
波が来たら、波に向かって飛び込むとか聞くよね？
3人でいたのだけど、
その波に飛び込むってのをしてみた。
そのうちの1人が、大きく押し流されて、
岩場の隙間に押し込まれた。
あわてて海から上がろうとしたら、
その波よりもヤバいのが来たんだ。
水の中に潜って凌いだけど、
波の力で、僕の両手は羽ばたいてるみたいになった。
すぐに、岩場に押された1人がどうなったか
心配になった。姿が見えないんだ。
まずは海から上がる。そして、再度探しに行くと
岩場のところで、背を向けて立ち尽くしてる。
あ、無事だったか！！って、声をかけようとしたら、
様子がおかしい。平気なの！？って正面にまわると、
頭と、顔に裂傷を負っていた。
あわてて病院に連れて行く。
病院までの間に、2回血を吐いた。
命は助かったが、左目から涙が勝手に出て止まらない
肺をダメにしたのか、運動機能が大幅に低下した。
東北の震災の波は、これよりもすごかったね。
建物の上に船…
僕らは、もっともっと小さな波でこうなったのに…
…やっぱり、安全なプールがいいね。
だけど、高校にはプールがなかったし、
中学生まででプールには行かなくなったなぁ。
小学生の時のプールで何か記憶に残る物はある？
入り口の消毒槽とか、目を洗う水道とか、
プールの底にあるバスクリンみたいな錠剤とかかな？
僕のクラスでは、人間観察ってのがあったよ。
しばらくプールにいる人を眺めるのさ。
友達が言う。
『たぶん、あいつと、あいつ』
水の中で立ち止まってる奴と、
水中で跳ねてる奴。
この２タイプの奴は、
だいたい水中でオシッコをしてるんだってさ。
そういや、自分もオシッコする時
そんな動きした様な気がする…
きっと、みんなも一度くらい
プールの中でオシッコしたことあるよね？
ある日、プールの時間に友達が言う。
『クラゲがいる！！』と。
うそ！？どこ！？
僕は目をこらす。
確かにいた！！
こんな感じの奴。
これは、ゼルダの伝説の
『デグドガ』っていうんだけど、
まさにこんなやつがプールにいるの。
捕まえよう！！って事になった。
友達がビート板で波を起こし、
こちらに押し流す。
よし！！ナイス！！
僕は、水泳の帽子を外し、
『デグドガ』をすくう様に捕まえた。
2人で覗き込む。
『デグドガ』と思われたそいつは、
誰かの吐いた『ゲボ』だった。
