ただなんとなく生きてます

僕が天に召される日まで、ちまちま書いてみるよ。

調整班の3人

こんにちは。今日もただなんとなく書きます。

 

転職ばかり繰り返してようやく落ち着いた。

 

けど、倒産という事がある。

 

実際、2社ほど経験した。

 

なんとか20年持つ様な会社であって欲しいなぁ。

 

 

今なら。そうだ、今だったら。

 

過去に地球にいた人を思い浮かべた。

 

あいつを、この職場に連れて来たかったなぁ…

 

人懐っこさでは歴代1位。

 

この前書いた記事にいた、変な口癖を連発する奴。

 

今日は、奴と会った時の事を書いてみます。

 

 

その職場には、僕が先に入った。

 

超、ブラックでしたね。

 

やったー!こんな会社4回目♪

 

 

安全靴に履き替えた。そして、僕は言う。

 

『すみません!脱いだ私の靴を、

 

入れるところがありません!』

 

返答が来る。

 

【その下の列、全部どかせ!】

 

!?え?

 

【全部辞めた奴の靴だよ!!どかせ!】

 

うはぁ…

 

見ると、綺麗なのがある…

 

速攻辞めた奴ってのもいるんだな。

 

今会話してるのが、この前の引っ越しの時の上司。

 

初日からこの人と仕事をする。

 

役職者だったが、社長と喧嘩して降格していた。

 

 

まぁ、ブラックな会社で、入社当日から

 

喫煙室で殴り合いをしてるやつを見た。

 

この人は、元役職者と言う事もあり、

 

絡んでくるやつがいない。

 

それなりに一目置かれていた人なんだろう。

 

 

通路を歩くと、色々声がかかる。

[あれ?また新人ですか?]

(大変ですね!すぐ辞めちゃうから)

 

新人育成みたいな事をさせられているみたいだ。

 

不思議な事に気が合った。

 

休憩時間まで一緒に過ごす様になった。

 

 

研修期間みたいな事を途中で撤廃して、

 

この人の班が出来上がった。

 

仕事が忙しくなる気配があったからだという。

 

ある日、その人が言う。

 

【近々、新人来るぞ!俺らの班に入れる。】

 

【腹が立っても殴るなよ?いいな?】

 

この人といるだけで楽しいのに

 

またもう1人!?どんな奴だろう。

 

まぁ、自分の下に着く奴だもん。大事にしたい。

 

 

バイクの駐輪場に、見慣れない奴がいた。

 

多分、こいつだ。…咥えタバコ。

 

でもちゃんと、携帯灰皿に捨てた。

 

えらい!!!

 

海に、ピンっ!って指で弾いてた自分と違う。

 

 

朝礼で紹介された。

 

多忙な時期に入社の僕は、

 

朝礼で紹介なんかされなかったのに…

 

やはり、僕の班に入って来た。

 

上司は言う。

 

【さっき見たらよぉ!お前ら、同じ高校だったぞ】

 

『マジすか!結構うれしいっス』

 

学年は違ったが、同じ高校なんて珍しい。

 

おかげで、1日で打ち解ける事ができました。

 

 

この上司は、元々はネクタイして、2階で

 

品質管理の人達と打ち合わせをしていたとか。

 

現場に降格して、ピカピカの作業服を着ていた。

 

僕ら2人が揃った事で、

 

翌日から年季物のツナギに着替えてきた。

 

おおお。現場復職ってやつだ。

 

 

仕事が急に忙しくなった。

 

不思議な仕事だった。

 

いろんな工具を触らせてもらった。

 

紙やすりで削ったり、

 

ドリルで穴を開けたり。

 

その中で3人の絆が生まれた。

 

この上司は、僕ら2人を息子の様に見ていて

 

同じ物をくれる。

 

工具も、お菓子も、手袋も。

 

防塵マスクも個人買いして

 

お揃いを贈られた。

 

 

『先輩!俺、ガキの頃、

 

兄貴と同じシャツ着て歩かされたんスよ』

 

『あれ、マジで死んでしまいそうでした』

 

俺も!兄貴とお揃いで、傘のマークの服着てたわ!

 

『ありましたね!傘のマーク!

 

あんなの今もあるんスか?』

 

『今着させられたら、死んでしまいそうですね』

 

【馬鹿野郎!俺の靴下見ろ!傘のマーク舐めんな】

 

上司は、ツナギをめくって見せた。

 

ぎゃはは!!

 

仕事中も仲良し。ブラックな会社なのに。

 

この2人といると、ダメな会社でも楽しく感じた。