ただなんとなく生きてます

僕が天に召される日まで、ちまちま書いてみるよ。

別人

こんばんは。今日もただなんとなく書きます。

 

僕には兄がいる。

 

幼い頃、目が悪かった僕を

 

わんぱくな奴らから守る。

 

その強さに、ひたすら憧れました。

 

ただ、360日くらい

 

兄は、父親の暴力に晒されていた。

 

小さい頃の兄は、

 

父親の顔色をうかがう。

 

『子供のくせに気味の悪い顔しやがる』

 

父親はそれを嫌い、暴力の火種にした。

 

『お前が生まれたから離婚出来なかった』

 

そう言われて蹴られ、

 

縁側から外に落ちて

 

ぐったりしている。

 

その横で僕は、普通にご飯をたべていました。

 

僕は父親からほとんど何もされなかった。

 

 

兄はよく遊んでくれました。

 

兄の連れてくる友達も、またすごくいい人。

 

過去の記憶で、色まで蘇る。

 

そんな強烈な記憶を、この2人はくれました。

 

小学校の登校班とかも、

 

兄と一緒だと、すごく楽しかった。

 

だけど、それは、小学2年まで。

 

 

兄は中学1年になると

 

別人になってしまった。

 

夜中になると外に出て行って、

 

悪い事をせっせと繰り返す。

 

父親との力関係も覆した。

 

その暴力は、僕にまで及び、

 

耐え難い苦痛を味わった。

 

兄がこれまで父親から受けた暴力と比べたら

 

そんなもの、チリガミ一枚くらいって感じで

 

異常な暴力を振るう。

 

住んでた家は、2部屋しかない。

 

父と母は仲が悪く、

 

その部屋にいると、向こうへ行けと言われる。

 

隣の部屋では兄の暴力が待っている。

 

泣いたって力を緩めない。

 

かえって強く殴られる。

 

口の中なんか、切れっぱなしだった。

 

寝たふりをしていても、思いっきり顔を殴ってきた。

 

こんな家の、どこに僕はいればよかったのかな。

 

 

仲の良かった頃、一緒にお風呂に入ってました。

 

嫌になったなら、言ってくれればいいのに。

 

殴られて、僕は浴室で転び、

 

学校を休むほどの怪我をした。

 

その時の兄の行動は、

 

僕が泣かない様に口を塞ぐ事でした。

 

 

兄は優しい人にも戻る。

 

そこが意味がわからない。

 

でもその時は、好きだった頃の、あの日のまま。

 

優しく、強く、頼もしい。

 

一緒に夜中歩いたりもしてくれた。

 

普段、こんな遊びをしてるんだ…

 

 

でも、そんなの数日だけ。

 

また急に無言になる。

 

何を話しかけても目も合わせてくれない。

 

何が気に入らないかわからない。

 

2部屋しかない家で

 

これをやられるのは辛い。

 

そして、暴力。

 

 

僕は気が狂いました。

 

学校で暴力を振るう様になった。

 

人の痛みがわからなくなりました。

 

自分がやられて痛かった事を

 

普通に人にできる様になった。

 

 

手の甲を思いっきり殴ると

 

持続する痛みが残る。

 

相手の痛がり方をみてて

 

すごく幸福な気持ちになった。

 

その痛みで、無抵抗になるから

 

叩き放題なんだよ。

 

相手が唇を切ろうとも

 

そんなの痛くねぇよ。って思った。

 

人に怪我させるのが楽しかった。

 

先生がたまらず僕を叩こうとしたから

 

『待って!メガネ外すから!』

 

って、セリフも異常。

 

叩かれて、片方のレンズが飛んだ。

 

『あはははっ!』

 

あれ?

 

笑ってるのは僕だけだった。

 

こんな生活を3年。

 

気がついたら、僕は、

 

涙を見せない子になっていました。