ただなんとなく生きてます

僕が天に召される日まで、ちまちま書いてみるよ。

落涙

こんばんわ。今日も、ただなんとなく書きます。

 

このブログを書き始めたのは

 

今年、親しい人を亡くしたからで、

 

遺品から、僕への感謝を書いた日記が出てきた。

 

亡くなった日のお昼頃、

 

部屋の整理に入った家族から

 

それをLINEの写真で送られ、そのページを読んだ。

 

その日の早朝、散々泣いたのに、

 

また涙がこぼれた。

 

最後の姿を思い出して、あまりに可哀想で…

 

 

自分の部屋の左手側に、酢の物がある。

 

大根を、りんごの酢で漬けたみたい。

 

今年の初めに、

 

箱根駅伝見ながら食べなよ!って渡された。

 

もったいなくて、開ける事なく時はすぎ、

 

間も無く、また箱根駅伝だ。

 

 

今の時代、LINEがあるから

 

余計に辛い事もあるよね。

 

『なんか、ダメな気がする』

 

そんな文から始まり、

 

『ラインが書けない。だから、声で送るね』

 

短い声のボイスメモ。

 

苦しそう。

 

『また電話してね!』で終わる。

 

二日間を開けて僕が話しかると、返事は無く

 

そこから、僕のラインだけが虚しく…

 

 

あわてて病院に向かう。会話が出来たが、

 

もうスマホを持つ状態ではなかった。

 

僕に気がつき、無理に笑ったりしてくれた。

 

帰り道の車の中でラインを書いた。

 

でも、そのラインは読まれることがなかった。

 

 

深夜に電話があり

 

知らない番号だから出なかった。

 

またかかってくる。

 

出てみたら危篤の知らせ。

 

誰にもつならがらず、

 

見舞いに何度か来ていた、僕の番号に来たのだ。

 

僕がすっとんでいってもいいが、

 

まずは家族だろうと、電話をした。

 

うまくつながり、家族がすっとんでいくという。

 

僕も急がないと…

 

 

深夜の病院は、どこから入っていいのかわからない

 

相当な時間を失った。

 

たどり着いて駆けつけると、

 

この人の娘さんが、手を握って泣いている。

 

僕に気がつき『ほら来たよ!』と僕を招く。

 

 

初めの電話に出れてれば

 

何か会話が出来ていただろうか…

 

髪を撫でた。頭皮も、まだ暖かい。

 

夕方、会話したじゃんか…

 

娘さんから『手を握ってあげてと頼まれた』

 

 

この手もまだあたたか…

 

『あなたの名前を呼んでいましたよ』

 

その言葉を聞かされた瞬間

 

ぐしゃぐしゃになって泣いた。

 

子供の頃にしか、こんなふうに泣いた事がない。

 

一緒にいた頃なんか

 

この人の前で、一度も泣かず、

 

冷酷な奴〜!ってよく言われた。

 

 

本来、人の心は、

 

穴だらけなんだと聞いた。

 

それを埋めてくれるのは、

 

人や物、時間、場所…今まで生きて来た事が

 

その穴を埋めてくれているらしい。

 

 

僕は、病院でかけられた言葉で

 

大きめの物が外れた。

 

ぽっかり穴があいてしまったんだ。

 

自分の事を知ってくれている人を失うのは

 

こんなにも悲しい事なんだと

 

最後に教えられた。