ただなんとなく生きてます

僕が天に召される日まで、ちまちま書いてみるよ。

窓から手

こんばんわ。今日もなんとなく書きます。

 

僕は今、外回りの仕事をしています。

 

すれ違った車の運転手が手で風を受けている。

 

あ、あれって、もしや…

 

 

高校の夏休みのアルバイト。

 

学校の屋上での作業がメイン。

 

作業服を着て日に焼けた。

 

仕事が終わると、上司と呑んで

 

楽しく過ごしたっけ…

 

今でもワゴン車とすれ違う時に

 

あの時使ってた工具や道具が見えると、

 

同じ仕事をしているであろうその作業服の人たちを、

 

あの日の自分と重ねる。

 

就職が決まった時、

 

なんでうちで働いてくれなかったの??と

 

寂しそうに言われたのを今も思い出す。

 

結局、最初の仕事は転職したから、

 

本当にそこで働いてれば…と思うよ。

 

 

仕事が終わるとスナックに行く。

 

先輩が、女の子を膝に乗っけてカラオケを歌う。

 

高校生だった僕は、そういうのが

 

ちょこっとうらやましかったかな。

 

その女の子が、カラオケで歌った歌が

 

浅井健一さんが歌う『ゴースト』

 

そのチョイスもそうだが、

 

ここでみんなで写真を撮ると

 

消したはずのテレビに

 

本当に顔が写る事が多々あり

 

こえぇスナックとして記憶に残ります。

 

 

先輩は、その子の事が大好きで

 

交際を申し込むのだという。

 

話も面白い人で、

 

仕事で疲れている我々を、笑いで元気にしてくれた。

 

その子が僕に言った。

 

『外でおっぱいを触る方法知ってる?』と。

 

!?何を突然!!

 

しらねぇよ…犯罪じゃねぇか。

 

(し、知らないです。)と、僕は答える。

 

『明日さ?現場に向かうときにさ?』

 

う、うん…

 

『窓から手を出して、こうやって風を…』

 

僕らはそのやり方を聞いた。

 

『たぶん、60キロ出さなくても平気 ♪ 』

 

その時受けた風の感触がそうなのだとか…

 

みんなで笑った。

 

んなもん、だれもやらねーよ。

 

 

翌朝、山間部の学校に行く事になった。

 

向かう途中に、直線があった。

 

僕ら4人は、我先にと窓から手を出し、

 

風を受け止めた。…ばかだのう。

 

どんな感触だったかもう忘れたが、

 

さっきすれ違った車が、

 

それをやっていたように見えた。

 

 

仕事であの時の上司の家のそばを通った時、

 

彼の両親が営むお店に足を運んだ。

 

『息子さんは、お元気ですか?』

 

おぅ!元気だよ!あんた、友達かぃ?

 

昔話で会話が盛り上がる。

 

僕は苗字だけ名乗り、店を後にした。

 

家業は継がず、今でもあの仕事をしてるとか。

 

『スナックの?』の返しに、

 

おお!そこまで知ってんのか!!と。

 

息子にあんたが来た事、伝えとくよっ!

 

上司が幸せそうで何よりだ。