ただなんとなく生きてます

僕が天に召される日まで、ちまちま書いてみるよ。

歩道橋の中央で言われた言葉

こんばんは、今日もただなんとなく書きます。

 

小学校の帰り道、土の塊を拾った。

 

壁に投げると、当たった壁の部分に、

 

少し部品を残し、あとは飛散する。

 

それが子供心に、カッコよく思えたんだ。

 

僕はそれを3つ、ポケットに入れた。

 

女の子の友達と、男の子の友達の3人で下校。

 

途中に歩道橋がある。

 

その橋の中央に来た時、僕は2人に言った。

 

『白い車がきたら、これを落とす』

 

白い車が通過する。

 

僕は土の塊を落とした。

 

意外に難しく、外れてしまった。

 

そうか!投げないとダメだ。

 

僕は、次の白い車に投げつけた。

 

ぼんっ!!

 

車に当たる。

 

2人は左右に階段を降りて逃げていった。

 

僕は橋の中央で、ネコがごめん寝をするように、

 

うずくまって隠れた。

 

何分経っただろうか。

 

僕が顔を上げると、

 

友達2人と、大人2人が立っていた。

 

大人が言った。

 

『謝る事もしないのか!?』

 

僕は黙っていた。

 

ネクタイを付けた人に、ゲンコツされた。

 

結構な強さで、メガネが鼻の下にずり落ちた。

 

『末恐ろしいガキだ…』

 

大人はそれで去って行き、

 

僕は、ごめんなさいを言い忘れた。

 

帰り道、2人とバイバイをしたあと、

 

なんで、あの2人が叩かれなかったのか

 

それを不公平に感じていた。

 

謝る事を忘れたままのくせに…

 

悔しくて、最後の一個の土の塊を握りつぶした。