ただなんとなく生きてます

僕が天に召される日まで、ちまちま書いてみるよ。

欲張りの代償

こんばんわ。今日もただなんとなく書きます。

 

学校で遊びすぎちゃった!

 

もう暗くなってしまった。

 

いつもは開いてる駄菓子屋も、

 

もう、重々しいシャッターが閉まっている。

 

仲良しの3人。

 

真っ暗だけど、怖くないね。

 

会話も弾む。そんな楽しい駅までの時間。

 

暗闇の中、電話ボックスだけが明るい。

 

ん?人がいる…

 

 

2人いた。1人はバイクに乗っている。

 

僕ら3人はトコトコと歩いて、ただすれ違うはず。

 

僕は並び順が、そいつら側でした。

 

『おぃ!待てよ!』

 

…うわぁ。なんで僕はこんな風にいつも…

 

自分に腹が立つ。弱さは罪なの!?なんで!?

 

本当に悲しくなる。終われ、この時間!!

 

『電話したいから、金貸してくんねぇ?』

 

渡して助かるなら是非ともそうしたい!!!!

 

僕はポケットの小銭を全部渡した。

 

いくらあったのかなんか知らない。

 

ただ、この時間が終わってくれれば!!!!

 

そう願っていました。

 

『どうもな!サンキュー!』

 

助かったぁ〜!!最高の安堵感。

 

 

歩き出す僕ら。後ろは振り向かない。

 

急に無言になった3人。

 

僕がいくらか渡すだけで、2人が無事なら安いもんだ。

 

そう思っていたのに…

 

『おぃ!!!』

 

バイクがこっちに来る。

 

『隣の2人も出して』

 

このセリフ、ムカつかない?借入限度額ってやつだ。

 

これまで絡まれた回数が数え切れない僕は

 

怒りが抑え切れなくなった。

 

自分もバイクに乗ってるから、

 

いきなり飛びつかれたら、どうなるかわかる。

 

僕の動きで、2人も飛びかかる。

 

 

経験から、僕は安全靴を履いていた。

 

ローファーなんか、学校で盗まれるし、

 

この靴なら、誰も欲しがらないからね。

 

これがいいところは、脱げた時、武器になるんだ。

 

 

勝ちました。意外といけるもんなんだよ。

 

僕の被害は、こいつらに渡した小銭。

 

身体への被害は…耳を強く掴まれて、

 

ブチって音がしたけど、

 

痛みはなかったとこ。

 

髪を引っ張られたところがコブになり、

 

鼻血が出たくらいかな。

 

負けて死んでしまったら、それまでだと思ってる。

 

あの勝ち誇って、弱いものを見るあの目、

 

どうしても許せない。

 

相手に向かって行く時、僕は、

 

昔に死んだ友達に『守ってね!!』って願ってる。

 

 

駅にたどり着く前に、僕らは学校に戻された。

 

近隣の人がよく言う『おたくの生徒が』ってやつ。

 

どこの民家にいたのか知らないが、

 

絡まれてる時、聴き耳だけたてて

 

助けにも来なかったくせにね。

 

 

戦った奴らがなんなのかは不明で

 

乗っていたバイクは、新聞屋さんから盗まれたやつ。

 

クソ野郎め…

 

僕らの所持品にタバコがあったために

 

家庭謹慎か、停学のどちらかになると言われた。

 

 

僕らが、遅くまで遊んでいた事にも

 

問題はあったのだろうけど

 

学校にいたんだよ。

 

友達からお金を獲ろうとしたんだよ。

 

あいつらの欲張りの代償が、

 

僕らだけを不幸にした。