ただなんとなく生きてます

僕が天に召される日まで、ちまちま書いてみるよ。

同じ苗字

こんばんわ。今日もただなんとなく書きます。

 

学校で同じ苗字の人に会ったことがありますか?

 

僕の苗字は全国的に多いけど、

 

同じ苗字の人に会ったのは

 

小学3年の時でした。

 

同級生。

 

その子は、他の学校からも好かれる

 

いわば、モテモテな子。

 

本人はいたってのんき。

 

そこがまた可愛いところなんだろうか。

 

みんなから、同じ苗字〜!結婚〜!って

 

言われた時は、まんざらでもなかった。

 

よ、よせやぃ。て、てれるじゃねぇか…

 

 

だいぶ大人になった頃。

 

親戚から言われた。

 

『俺、ガンだよ。脳にも転移してる』

 

『でも負けないから。子供産まれたばかりなんだ』

 

 

健闘虚しく入院となった。

 

脳に転移すると、変な事ばかり言う。

 

ガンの事を知らなかった人達とは

 

喧嘩別れになっていた。

 

離れた人、一人一人に言ってあげたい。

 

彼は、脳に転移したガンだった事を…

 

 

県外にいる親戚が、見舞いに来る…

 

それは本人にも驚きの出来事だった。

 

だいたぃ、葬式にしか現れない男。

 

それが僕だった。

 

特に僕は義理ごとに滅多に現れない。

 

親戚が減った増えたには全く関心がなかった。

 

僕と会うなり彼はつぶやいた。

 

『おれ、そんなに悪いのか…』

 

ぽろっと、

 

今で言う、ガラケーを開こうとして落とす。

 

だいぶ力が落ちてるんだ。

 

この頃、僕は生ぬるい会社にいたので、

 

すごく長く有給がとれた。

 

しばらく会いに来続ける事にするつもりだった。

 

 

翌朝行くと、

 

拘束ベルトで固定されている。

 

昨夜すごく暴れたと聞いた。

 

僕の見舞いが影響したんだと聞かされたんだ。

 

動けるうちに、どこかにいきたかったのか…

 

おしっこの袋が赤い。

 

あぶないことがなんとなくわかる。

 

でも、強い精神力でしばらく待つ状態なのか、

 

彼は僕をみて言った。

 

『俺、ゴールデンウィークに戻るから、

 

その時に会いに来てよ。有給…もったいねぇ』

 

…わかった。一度帰るよ。

 

 

ゴールデンウィーク初日に、

 

彼は力尽きた。

 

戻るって、そう言うことだったのか?

 

親戚一同が集まる。

 

最近ではこういうのも減ったね。

 

その中に、僕の同級生がいた。

 

彼と結婚したのは、きみだったのか…